留学体験記
長瀬 勇人(弘前大学消化器外科学講座)
この度、岩手医科大学外科学講座にて2021年4月より1年間国内留学をさせていただきました。このような貴重な機会を与えていただきました佐々木章教授、新田浩幸教授に心より感謝申し上げます。また、快く受け入れてくださいました医局の先生方、大学院生の皆さん、医局秘書の皆さん、その他大勢のコメディカルスタッフの皆様にもこの場を借りて御礼申し上げます。
私は平成20年に弘前大学を卒業し、同大学の消化器外科学講座に入局しました。平成30年より肝胆膵外科を専攻しております。当講座では腹腔鏡下肝切除術の導入が遅く、まだ成熟していない部分があり改善策をチーム内でよく議論をしていました。しかし、問題をなかなか解決できないことも度々あり、もどかしさを感じていました。そんな折、突然、当講座 袴田健一教授より今回の国内留学のお話を頂きました。「やります!ぜひお願いします!」とその場で即答し、私の異動が決まりました。その結果、有意義な1年間を過ごすことができ、心からよかったと感じています。
肝胆膵グループで1年間研修させていただき、様々なことを学ばせていただきました。定型化された腹腔鏡下肝切除術はまさに私が求めていたものでした。術前セッティング、ポート配置、鉗子操作(グリソン確保、肝切離)、術中のリスクマネジメント、症例に応じた対応、手術に関わるすべてが新鮮で刺激的に感じられました。4月に初めて腹腔鏡下肝右葉切除を体験した時の衝撃は忘れられません。これから徐々に自施設でも実践していき、岩手医大のqualityに近づけるようにと決意を新たにしております。
また、肝切除に限らず腹腔鏡への積極的な姿勢は見習うべきと思いました。時折見学させていただいた胃や大腸の腹腔鏡手術や、鼠径ヘルニア手術(TAPP)、腹壁瘢痕ヘルニア手術などでは、自施設にはない手術のコツを学ぶことができました。腹腔鏡への意識が高いためか若手の先生たちの腹腔鏡手技も上手で、率直にこれは凄いなと感じました。これはぜひ参考にさせてもらって、自施設の後輩たちと一緒に腹腔鏡手術の普及・技術向上を頑張っていきたいと思います。
唯一の心残りはコロナウイルスのためなかなか外出できなかったことでしょうか。盛岡市内の名店をあまり巡ることができなかったことは残念です。そんな中、秋頃から岩手のソウルフード“じゃじゃ麺”にどっぷりとはまってしまいました。弘前に帰ってから味が恋しくなったらまた岩手に来ようと思います。
最後になりますが、ご指導いただきました新田浩幸教授はじめ肝胆膵グループの先生方に改めて感謝申し上げます。この1年間での経験は私の見識を大きく広げ、新たなモチベーションを与えてくれました。この経験を活かし、より一層外科医として精進していこうと思います。お隣の県ですので研究会などでお会いすることも多いと思います。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
